5類移行前のデータはこちら
(2024年12月9日更新:第39版)
(2023年5月22日改稿:第24版)
(2022年7月22日寄稿:初版)
注:この記事は、有識者個人の意見です。COVID-19有識者会議の見解ではないことに留意ください。
COVID-19は現在、全国約5千の定点医療機関からの報告に基づき、1定点あたりの感染者数が週次で公表されている。新規入院者数、重症者数、検査数はG-MISにより週次で、死亡者数は都道府県調査により月次、病床の状況は週次で公表される(厚生労働省HP https://www.mhlw.go.jp/stf/corona5rui.html)。
本欄では、各都道府県の定点当たりの報告数、入院者数、療養者数(人口10万人当り)、及び確保病床の利用率の時系列変化がわかるようにグラフ化してきた(大林千一自治医科大学客員教授による)。また全国の定点における感染者の年代を示す。もとのデータは、厚生労働省のhttps://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kokunainohasseijoukyou.html#h2_1に公表されている(人口は総務省統計局のhttps://www.stat.go.jp/data/jinsui/index2.html#suikei)。
2023年5月に5類移行後、当初の1医療機関あたり2.63人だった。その後、増加がつづき、8月28日~9月3日に、全国平均20.50人とピークに達したが、11月13日~11月19日は1.95にまで低下した。今年1月29日~2月4日には16.15にまで上昇、その後、4月29日から5月5日の週は2.27にまで低下し感染は落ち着いたようにみえた。しかし5月の連休明けから流行が始まり、7月22日~28日にかけて14.58にまで上昇、その後は減少し、11月4日~10日には1.47まで低下した。ところが11月中旬から若干増加に転じており、11月25日~12月1日は2.42と上昇した。この傾向はとくに東日本で明らかである。なお若年世代と中高年者層の間に大きな違いはない。
下水PCRサーベイランスデータを公表している札幌市、岐阜県、岡山県のデータでは変化はみられない。【図1】
なお日本人の平均寿命は、2020年から2022年の2年間に短縮した(2020年:男性81.56女性87.71、2022年:男性81.05、女性87.09)。厚生労働省によると心疾患、老衰、COVID-19の影響が大きかったとされる。そこで年令別の生命表上の死亡確率の変化を計算すると、高年齢層になるほど死亡確率の増加が大きかったことがわかる(70~74とあるのは、70歳に達した者が75歳までに死亡する確率)【図2】。
図2 |
平均寿命短縮の年齢別分析 |
各都道府県の定点当たり報告数
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都道府県・年代・他の感染症比較
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各都道府県の人口当たり入院者数・宿泊療養者数
2024年3月末で終了(クリックで拡大)
各都道府県の人口当たり確保病床数と確保病床使用率
2024年3月末で終了(クリックで拡大)